機器所有者における自由問題と、音の本質について

Aという物を購入した場合、その使用法は「他者に害を与えない限り」原則的に購入者の自由となる。

しかしオーディオという世界では、しばしばその商品の使用方法、さらにはその商品の存在意義自体が揶揄されることも多々ある。

 

アンプやプレイヤーにインシュレーターってやっぱりオカルトなんでしょうか? - Sound Field ~オーディオのまとめ~

(M)アンプ接続部に挟む綿とか、プレイヤーのサイドに置くインシュレーター、アンプの上にのせる専用金属板などなど多彩な商品がございます。が、これって製品に対しての侮辱じゃないかと思う訳ですよ。確かに爆音を出せば部屋全体が揺れますよ、アナログレコードなら音が飛んでもおかしくありません、CDプレイヤーでも同じようなことが言えるかもしれません。だからこそ開発者だったらそこまでちゃんと計算して作っているはずです。早い話優れた製品にはそういうのは不要だねっていう、スピーカーの話です。

>>製品に対する侮辱

勝手に製品開発者の思惑を推量して断定すべきではない。

 

前々から思っていたが、まとめブログの管理人はこうした「自らの見解」を開示することには、慎重になるべきではないか。

 

 

抗議文はこの程度にしておいて(

数か月ぶりに中野に出向いて、PASS「HPA-1」を視聴しました。

Burson Audio Conductor V2+

→PASS HPA-1

 →HD800

 

DCHP-100と基本的な傾向としては似ています。正常進化形とも呼べるのではないかと。

クリアかつワイドレンジで、低音に十分な量感を備えています。

近年の高価格帯はバランス接続対応が当たり前な雰囲気でしたが、PASS HPA-1はRCA入力→シングルエンド出力。

非常に充実感のある音です。空間表現重視で一定の距離を保つ鳴り方よりも、音像の実在感を取りにいったのかなと思いました。

「ヘッドホンらしい音」で、私はこちらの方が好み。

合わせるDACについては、DSD変換するものよりPCMで出すタイプの方が合うような感じがします。あくまで推測ですが。

 

余談。

視聴用PCのプレイリストが「よくわかっている曲(私が普段聴いている)」ばかりで非常に助かりました。

I'veとかDucaとかeufoniusとかやなぎなぎとか。誰ですかあのリストを作成したのは(

 

なかなか視聴することも他では難しい機種です。

今回は何か「お布施」してもいいかなと思って中古のアクセサリーを眺めて、

これを買いました。

 

 あまり期待はしてなかったのだけど、結構これ効きます。

Intensoの足底についているゴムの音というのが、確かに今までは存在していたということがわかります。

つまり、「ゴム足込みで調整していた低音」という要素が外れるということです。

 

さて、ここでひとつ「解釈問題」というのを、無理やり設定してみようと思います。

Intensoは、元々付いているゴム足を接地させるのが「正しい使い方」であり、開発者の目指した音はその条件のもとで達成されるのであり、社外品のインシュレーターを使用することは開発者に対する冒涜である、と。

 

こんなことはわざわざ論ずるまでもなく、そんなことはないのだし、そもそも前提からして様々な点において破綻しています。

 

音というのは、最終的にスピーカー・ヘッドホン・イヤホンで発せられた状態において判断されるものであり、その過程において、

「音の要素を、『特定の部分として完全に分離して捉える』ことは不可能である」ということです。

 

他にも指摘できる点は色々あるのですが、まぁ面倒なので省略します。

とにかく、「正しい使い方、正しい音なんて自分で決めていいし、それに固執する必要もないし、少し脇道に逸れながら戻るのを繰り返してくのが趣味ってものでしょ」

 

そして、その「一見必要性を感じないと思われそうなもの」にこそ、その人の音に固有な『色』として形を残している。

存在しながら死に続けるxx

小学4年の頃。

私は、「私が死ぬ」ことについて酷く恐れていた。

この意識も、眼前の光景も、いつかは全てが永遠の無となること。

一度「それ」に囚われてしまうと、視界は瞬時に暗転し、黒で埋め尽くされた。

 

学校の授業中。

帰宅後、入浴中に。

家族旅行で、動物園に行っていたときでさえ。

 

黒。斑に白い点が見える。それらが、私から遠ざかっていく。

 

それから数週間後、私は原因不明の嘔吐・断続的な吐き気に「一ヶ月も」襲われることになる。

何度病院に行っても、精密検査までも行った結果は、「原因不明」であった。

私は、これを「当たり前のことだ」と思った。そして、決して口にしてはならないということも知っていた。

私にもたらされたものは、私自身が生成しているだなんてことは、決して。

 

この「体調不良」は、母が犬を飼うことを提案し、隣町から子犬をもらってきたことにより一応の回復を迎えた。

 

 

あれから12年後。

私は、「自死問題」を解決するべく、哲学に傾倒する。

実際には、中島義道の「哲学専門書以外の著書」ばかり、読んでいたのだけど。

 

「この世界は確固としたものだという錯覚に陥るのは、言葉のせいである。

…言葉が刻々と変化し続けるものを、時間が経過しても変化しない「一つの物」とみなす錯覚に導くのである」

 

この一文は、大きな手がかりとなったことをよく覚えている。

他にも、彼の無数の言葉は私の「世界認識」に明瞭な輪郭を与えてくれた。

 

 

 

 

それでも。

「認識」はできたとしても、それがただちに「この私の死」の解決には繋がらなかった。

相変わらず、死は「それを考えだしたら、恐ろしいのに、やめることができない」ものであった。

 

 

そんなある日、突然、私は鮮烈な音楽と出会った。

密やかな恋に落ちた。

ロリィタノイロォゼ

 

私はこれまで様々な同人音楽を聴いてきたが、この感覚は、全く初めてのものだった。

この世界は、彼女にしか創りえないものだと、すぐに直観した。

 自家通販のメールフォームから在庫のある作品は全て注文し、1週間後に1枚を除き到着した。

残りの1枚は、在庫がなかったのか、それとも同梱し忘れたのか、さらに1週間後、茶封筒に手書きの文字で書かれて送られてきた。

 

毎日、欠かさず再生した。

何度も何度も、完全に記憶していても、全く飽きることはなかった。

そして今日、ある曲のplaycountは300回を超えた。

私が、ここまで特定のartistに入れ込むのは初めてだったし、今後もないのだと思う。

 

 初めて聴いた日から、半年が過ぎたころ。

このtweetを投稿したときから、今思えば、無意識下において私の中で何かが変化し始めたのかもしれない。

私は、あまり中島義道の著書を読まなくなっていった。正確に言えば、読まなくなっていったこと自体、意識することがなかった。

正面から、抉じ開けることに疲れてしまったのかもしれない。

面倒な、捻くれた、それでいて脇目も振らず、「強引に力強く」語られるより、

ただ、純粋に心地よい気分になれる時間を、自然と選んでいた。

 

 

段々と、日々の仕事が、私自身を吸収していく。

大学を出てから、あまり社会に適応できなかった私だけど、今の場所は、どうにかなりそうだ。

「他者一般」は恐ろしいけど、「今、私の周りにいる人々」は、怖くない。

やはり私は、溶け込んでいるようなわけでは、ないようだけど。

それでも、「私の間合い」を受け入れてくれている気がする。

 

 

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 私はいつから、「この私」であることを固定化してしまったのだろう

細胞も、何ヶ月か経てばすべてが入れ替わってしまうそうではないか

記憶だって、「私がこのように断定した」だけであって、そのほとんどは事実と隔たりがある

事実でさえ、私がその事象に対して「正しい」というラベルを貼りつけただけなのではないのか

 

私が今、「生きている」

これも、「生きている、と定義している」に過ぎない

 

・・・・・・

 

全ては、私が決めていいんだ

世界の側から与えられるような錯覚に陥ってしまうだけなんだ

 

「14時57分に私と会話を交わしたT氏」は、今は存在しない

17時10分。私の眼前に存在する者に、私は「あのT氏」という意味を与えた

 

「この私」についても、何ら変わることはないのだ

 

私は絶えず生起する

私はその都度、消滅する

ただ、その無数の発生と消滅の中から

まったく気まぐれに、適当な幅をもって「私は生きていた」と表現する

 

ただ、それだけのこと

 

あれから、13年。

私は小学生の頃から、すでに「J-POP」に馴染めない捻くれ者であった。 

中学2年だったろうか。PCを所有して最初に聴いた音楽は、crankyのPositive 3rdであった。

www.youtube.com

 

以降、BMSやdancing☆onigiri、音楽公開SNSmuzie」を通じて、TranceやEuroBeat、Technoにd'n'bといった音楽に系統していく。

特に、激しさの中に哀愁が感じられるものを好んだ。

www.muzie.ne.jp

「Ride Out!」「Digital Confession」「Straight Soul」「Another Heaven」

 

当時好きだった曲を、ジャンル分けせずに続けて貼っていこう。

 

www.youtube.com

 

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私はこの曲からI'veを知るという(

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時系列無視で大量になってしまった。これ以外にも山ほどあるのだが、また別の機会に(

近年では私も同人音楽CDを集めるようになったが、学生時代はBMSやdancing☆onigiriといった音ゲーmuzieや個人HPで公開された音源を聴くことがほとんどであった。

こういう環境で育ってきたので、邦楽アルバムが1枚3000円で売られているというのがまるで理解できないのである。

しかも、artistの取り分は1割にも満たないらしい。

同人ならアルバム一枚1000円、シングルであれば500円。

私の場合、好きなサークルでも新作をあまり追わずに初期・中期の作品ばかり重んじる傾向があるので、在庫がない場合は中古を探し求めることになる。そうなると、1枚200円、300円で買えてしまう。

本来CDなどそのぐらいの値段でいいのだ、というのは暴論であろうか。

 

同人出身の作家が、商業に進出して再度、同人の世界に戻ってくる光景を、近年よく目にする。

並行して活動するにしても、どこか「付き合い方」を考えているように読み取れる。

また、商業ラインには乗らなくても、普段は全く違う仕事をしていても、プロの力量を凌ぐ実力を持った人はいくらでもいる。

「健全な世界」だと思う。本来的な「artist」としての在り方。

 

さて、最近購入したCD、三澤秋「Stella Musica」であるが、creditを見て驚いた。

http://anraku.nothing.sh/akisora/stella/

作曲者にはonoken , naotyu- , Tsukasa , 大嶋啓之 , uchu-jin。

この中には、現在商業でも活躍する人もいる。

千葉直樹」と言えば、わかる人はいるのではないか。

きっと、creditに作曲者が記されていなくとも、私は曲を聴いて即座に気が付いたであろう。

皆、当時の面影が、ちゃんと残っていたのだから。

 

「まさか、あれから13年。一同に集結するなんて。」

「音楽として、成立していますか?」

今回もフジヤエービック主催「HPFES2016 秋」に参加したので、聴いたヘッドホンのレビューを・・・しません(な

ヘッドホンについて触れはしますが焦点をそこ(だけ)には当てないという意味です。

 

常々思っていることですが、ヘッドホンそれだけではなく環境全体を把握して、「そこから」語り始めるべきなのです。

それが、近年充実してきた20万円以上のヘッドホンであれば尚更のこと。

 

事の発端は、UTOPIA / ELEARのために専用部屋を確保して、整理券配布の再入場時間まで指定する入念ぶりに対して、いざ入室して聴いた音が。。。

 

(ヘッドホンまでの)構成を振り返ります。視聴機は2セット用意されていました。

①アキュフューズ(おそらく)DP-950

 →Re Lief E1R

②musical fidelity(たぶん)M6scd

 →CHORD DAVE

 

どちらも個人的にはUTOPIAに対して十分すぎるグレードのものだと思います。

しかし、電源ケーブルが明らかにCDPの付属品(それ以下か?)です。

また、両システムともCDPはトランスポートのみとして用いていますので、インコネは接続されていませんが、デジタルケーブルが、これもほとんど注意を払われていないであろうものが繋がれていました。

 

今までの経験でこういう場合の音というのを知っています。

「高性能な酷い音」

今回、UTOPIAが相手だったことは何とも運が悪いというか。。。

そこらのモニター機とは比較にならないぐらいに、システム全体の粗を出してくるヘッドホンのようです。

元々イベント会場の電源環境というのは劣悪ですから、それを考慮しなければなりませんが、それでもあの音は・・・

 

まぁ、私も意地悪く鳴らしにくい音源を持ってきました。

アルトノイラント「春の海」です。

 

altneuland.net

音が大変暴れやすいのですが、家の環境ではようやく聴けるレベルまで到達しました。

このアルバム、しっかりと聴ける環境であれば本当に素晴らしいのです。

しかし、あのブースでは、全く聴けるものではありませんでした。

暴れる、鈍る、こもるの3拍子揃っています(

ちなみに②の環境では「こもり」はなかったです。

 

さて、HPFESは2日間の開催ですから、めげずに2日目も予約取って聴きました。

今度はpetaさんに私のアルトノイラントのCDを聴いてもらいます。私はpetaさん持ち込みと交換です。

 

10分の視聴時間を終えて、退室します。

「このアルバムって、音楽として成立していますか?」

petaさんにそう問われて、私は一瞬返答に詰まりました。

確かに独特な構成と展開で、ちぐはぐな印象を与える部分はあるのですが、私は決してそれだけではないと感じていました。

ただ、このアルバム、私以外に絶賛しているようなレビューって今までネット上には存在しなかったし、そもそも私は音楽的知識や基礎がわからない人間ですから、

「私だけだったのかな・・・」

と、一瞬よぎってしまったのです。

 

それでも諦めきれない私は、「春の海」をpetaさんに進呈します。

結果は、杞憂だったようです。アルトノイラントは、petaさんの環境ではきちんと音楽として成立し再生されて、しかも曲自体とても良いものだと感想頂きました。

一安心するとともに、私としても大変嬉しく思いました。

 

さらに数日後、petaさんがフジヤで予約されたUTOPIAが到着します。

その後のtweetの雰囲気から察すると、あのブースの音よりは良いけど完全にはまとまらないという感じでしょうか。

UTOPIAとは本当に「環境を映す鏡」のような存在なのかもしれません。

 

 

話をヘッドホン祭に戻します。

今回ですが、全体的に平均としてのレベルが上がってきているように思います。

また、ヘッドホンだけではなくシステム全体としてバランスが考慮されているところも増えてきた印象です。

色々聴いてはみたんですが、私は今回特に「ヘッドホンそれ自体の音」というのを意識せずに、

「音楽的に成立しているか」

「色彩感が備わっているか」

この2つに視点を置いて聴いてみることにしました。

 

傾向として、たとえDACやHPAに50万、100万越えの高級機を用いなくても、ケーブルに少し奢ってやっている(定価5万程度のミドルクラス~)ところは、音楽としてひとつのまとまりがあり、世界観がしっかり存在していました。

そういったブースが、ここ何回か着実に増えているように思います。

(平均レベルの向上というのもこれに起因しています)

逆に、前述のFOCAL(代理店のロッキー?)ブースでのUTOPIAのような、機器はハイエンドでもケーブルがチープという場合、ボトルネック要素が増幅されて、音の繋がりがちぐはぐで喧しく、しかも変にろ過されたような脱色済みの音になっていて、1曲を最後まで聴いていられない音になっていました。

 

正直に言って、あのようにUTOPIAを看板のようにチラシに出しておいて、聴かせる音がアレでは、すでにオーディオをある程度やってきた人間にとってはまるでデモになっていません。

「イベントでは音の雰囲気だけ感じ取るもの」とわきまえていても、です。

人によっては「ヘッドホンに50万出してこれか」って思われることもあるでしょう。 

TIAS (東京インターナショナルオーディオショウ)

私はこれまでヘッドホンオーディオ専門だったこともあり、スピーカーについては機種名もほとんど知らなかったのですが、9月頭にtwitterのfollowerであるぐっちょんさん

twitter.com

に誘われ、ダイナミックオーディオ5FでB&W 803D3というスピーカーを聴く機会がありました。初め4人ぐらいの集まりで視聴会を進めている中、私が途中で合流した次第です。

環境はCDPに1000万超のオルフェウス(これは名前だけなら知っています)、プリとパワーはコンステレーションというものでこれらも超ド級価格だったと思います。ケーブルもリバイアサンやアレグロ等、こちらもぬかりはない模様であります。

みなさん思い思いのCDを持参してアニソンも堂々と(?)流しておりましたので、私も「たまたま当日買っていた」CDを次々にトレイに入れていきました。。。

曲目リストは

① 「Feline Groove ~秋~」 La fuite des jours ~fin de l’automne~ / cranky

② 「Joyful Calender」先頭から数曲ほど / 岡崎律子

③ 「Feline Groove N」Libera me "remake version" / cranky

④ 「M」Mary Sue / 紫 (monochrome-coat)

*後2曲ぐらいあったはずですが失念しました。。。

  

さて、初スピーカー視聴感想はというと、

「すごいけど何かが違う」

普段聴いてる音と全く別格であることは確かです。解像度・情報量の多さはもちろん、スピーカー後方の壁のさらに奥の方にステージが出現するという未知の体験もしました。

それでも。。。

金額は正確に計算していませんが、まぁCDPで1000万超なので全体ではそこそこの家1件建つでしょう。それだけの投資をしても、万人に100%満足させる音を出現させることはないという現実。

「スピーカーオーディオはヘッドホンのそれの何倍も難しいのかもしれない」

そう思わざるをえませんでした。

 

さて、この後ヨドバシへ行って夕食をご一緒させてもらいましたが、その席でみなさんから私もTIAS(東京インターナショナルオーディオショウ)への参加を勧められました。

「ブース入って聴くだけだから気軽に色々な音が聴ける」とのことなので、私も行ってみようかなと、そのときはぼんやりと考えていました。

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(ここまでが前置きです←長すぎ

2016 TIAS(第34回) | IASJ 日本インターナショナルオーディオ協議会

仕事の都合で3日目の日曜のみ参加しました。

参加すること自体は決めていましたが、相変わらず世の中にはどんなスピーカーが存在するのかは知らぬままの状態です。DACとかCDPとかケーブルとか、その辺はわかります。しかしプリとパワーアンプ、そしてスピーカーのことはさっぱりわかりません。

「まぁとにかく純粋に音だけ聴ければいいのだ」と開き直って(?)会場入りです。

 

ガラス棟4Fで、それぞれのブースに次々と入っていって、聴いていきます。

結果は、ダイナ5Fのときと同じ感想でした。

「すごいけど、これも何かが。。。」

ブースによってはダイナ5Fよりもいまいちな印象すらありました。

 

「何かが足りないが、それがわからない」

1ヶ月間、私が漠然と抱いていたもの。それが氷解する空間に、ついに遭遇します。

アークジョイアのブースでした。

プレイヤーの詳細は失念しましたが、EINSTEINのアンプで鳴っているKtemaというスピーカー。これが、その後聴いたどこのブースでも存在しない「音の色」を有しておりました。

これより金額で言えばランクが上のものは、いくつかありました。

AXISのブースで鳴っていた巨大でメカメカしいAlexandria XLFが象徴的なのでそれを例に取り上げることにしますが、とにかく情報量と密度・音の芯の強さは凄まじいものがあります。しかし、「音の色」が見えてこないのです。あえて表現すれば「青色」なのですが、これは「私を感動させてくれる」色ではない。音の隙間から滲み出て、沁み渡り、浸透していく。そういう音に、ktemaの他には出会うことは結局ありませんでした。

これは、単に暖色系の音を好むという意味ではありません。luxmanの音は確かに暖色系の要素はありますが、「私の心に届く」音ではない。また、CHORD DAVEを組み込んだときに顕著な音の粒子を感じさせない雰囲気も、これまた似て非なるものだと感じました。

あれこれ考えましたが、ktema(と、EINSTEINの真空管アンプ)の音を「オレンジ色の音」と表現することにします。

(「夕日色の音」の方が近いかもしれません。)

とにかく、私のreference soundをインプットすることが出来たのですから、大きな収穫でありました。

 

さて、初参加のTIASでしたが、非常に多くのtwitterのフォロワーさんの方々とお会いすることが出来ました。

みなさんとても個性的で、聡明で、純粋であり、しかも哲学的なのです。私にはそう感じるのです。

普通に生活していたら、ネットが存在しない世界であったら、きっと会うことはないであろうし、私は特に現地でいきなり他人に話しかけるような勇気のある人間ではありませんから、なおさらのことです。

現在、Googleの検索でヒットするページがろくなものではなくなってきています。業者による内容のまるでない「まとめ」や、明らかに日本語がおかしい中華系の詐欺通販サイトが激増しています。これらのゴミ情報が検索結果を埋めつくし、実際に使用した個人の記した情報が埋もれてしまっているのです。(一応、拾えることもあるのですが)

2chや、価格comも頻繁に荒らしやスクリプトまがいの連投が度々現れてノイズで埋めつくし、かつて書き込んでいた上質なレビュアーは嫌気が差して去っていく、そういう状況にあって私はtwitterを情報収集の場にするようになりました。

twitterの良いところは、過去のtweetを容易に遡れるので当人の同一性のイメージを構築しやすく、またその人の考え方や好み、哲学(事物の認識の仕方=Art)というのが理解しやすいことにあります。ですから「その人」に興味を持つ道筋が鮮明であり、私のような奥手な人間でも存外気軽に実際に会ってお話することができたりするのです。

そして、「実際に対面で聞く・話す」というのは、文字でやりとりするより多くの「五感」を投入しますので、より新鮮で鮮明な印象として保持されます。また私のように何でもかんでもtweetしたりブログで記事を書くような自己顕示欲の強い人間はむしろ少数派なのであって、普段思っているけど書かないことを、その人から聞くことができるのです。これほど貴重なことはありません。

また、「followする」という気軽なワンアクションから始まる「緩い繋がりの連帯」が関係性の基本であるので、今回のTIASで遭遇したような「若者オーディオクラスタ大集結」といった現象が度々発生します。これは本当に面白かったです。

 

TIASでお会いしました皆さま、お付き合い頂き本当にありがとうございました。

また、いつかお会いできたら嬉しい限りです。

 

最後に、スピーカーだけでなくヘッドホンもちょっとだけ聴いてきたので、これも併記します。

FOCALのUtopiaとElearですが、アキュフューズのCDP(型番失念)→CHORD DAVE→RE・LIAF E1Rの構成だったと思います。これはpetaさん

twitter.com

と一緒に聴いたのですが、概ねどちらも良く出来ていて完成度は高いとの一致を得ました。私はややUtopiaの高音がElearより伸びる代わりにドライ系に振れる気配を感じましたが、元々同社のモニタースピーカーを踏襲して音つくりしているようなので、(実際の音は知りませんが)その可能性はあるかもしれません。実売55万円ぐらい?

むしろElearの方がウェットな印象でした。こちらは15万ぐらいの予定だったような。10万台の機種って結構高音に解像感持たせようとしてピークが目立つものが多いですが、ElearはOPPO PM-1的な傾向で上もフラットな印象です。低音もちゃんと下まで入りますので、バランス型なら最右翼でしょう。

QueStyle視聴会 in フジヤエービック

 主に注目したのはDAC「CAS192D-G/LTD」

モノラルバランスアンプは、流石に手が届かない。。。

 

感触としては、非常に良かった。価格も現実的だし。

(フジヤで実売35万円)

美音系の中でも、ES90xx系のような寒色ではなく、wolfsonチップを上手く活かした暖色系で仕上げてきたのかなと。

もちろん解像度・情報量・その他基礎性能に関しても価格水準以上のものは持っている。

こういうタイプの音、今は案外少ないので貴重な存在になるかも。